オンアクティング

基礎作り  行動のリアリティ

M 「具体的に実行可能なもの、「具体的」とはどういう意味?」
S 「確実なこと、」
M 「何か本当に明確に存在しているものだ」
S 「何かするときは、しているふりをするんじゃなくて、本当にすることです」
M 「そして、役を演じているふうにしないことだ」
「もし、本当に車の音を聞くことや、人を見ることに集中したら、役を演じているかどうか心配する必要はありません。集中してやっていることがあるからです」「それが役というものだ」
S 「そうすると、役になって演じる必要はない。何かをやっていれば、確実に役が現れるということですね」
M 「そのとおり」

つねれば痛い

M 「私は才能は本能からやってくると信じている」
S 「私たちはみんな同じ本能を持っていると思います。そして、もし私たち自身をシンプルにして混乱させなければ、本能もしくは、才能が現れてくると思います。もし、私たち自身を開いて正直になっていれば、ということです。
M 「そう、しかし最近の傾向では、私たちは社会的に受け入れられるときだけ、本能に従おうとしている」

私は俳優のために知性が働く余地のない練習を手に入れようと決意した。頭の作業をすべて取り除き、頭による操作をすべて取り去り、衝動が働くようにしたかった。そして、もし相手のいうことを聞いてくり返せば、頭は働かないという前提から始めた。

私は、全く知性的じゃない演技の教師だ。私のやり方は、俳優たちを彼らの感情的な衝動に向かわせ、本能にしっかりと根付いた演技を身につけさせようというものだ。なぜなら、すべての良い演技心から生まれてくるもので、その中には頭の働きなんてないからだ。